ハイテクW杯のその先に


 

ブラジルワールドカップがいよいよ開幕します。

連日ポジティブなこともネガティブなことも、様々なニュースが世界を駆け巡っていますが、

今回のワールドカップはサッカーの戦術の話だけではなく、

サッカーを取り巻く多種多様なテクノロジーの部分においても注目に値する大会といえそうです。

 

今回のブログでは「過去最高にハイテクなW杯」となりそうな本大会における注目の技術をご紹介し、

その先に見えてくることを考えていきたいと思います。

 

最初に紹介する新技術は「Goal-Line Technology (GLT)」です。

皆さんは前回のワールドカップで起きたこのシーンを覚えているでしょうか?

 

 

南アフリカワールドカップ、ラウンド16「イングランドvsドイツ」

2-1とリードされている状態の中でイングランド代表 ランパードの放ったこのシュートは、

スローVTRを見るとゴールラインを割っているように見えるにも関わらずゴールの判定をされず、

「幻のゴール」となり、結果イングランドはドイツ相手に大敗を喫してしまったのでした。

 

この判定についてとやかく言うつもりはありませんが、

今回のワールドカップからはこうした「幻のゴール」が生まれる可能性は極めて低くなりそうです。

 

ドイツの企業「Goal Contorl 社」 のサポートを受けてワールドカップで初導入されるGLTは、

全12のスタジアムそれぞれに、14台のハイスピードカメラを設置し、ボールの行方を監視します。

 

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これらのカメラは画像処理ソフトと繋がっており、ボールがゴールラインを通過すると数秒以内に審判が装着した腕時計に「GOAL」の通知が出る仕組みになっています。

 

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レフェリーのジャッジは最大限に尊重すべきだとも思いますが、

このような技術のアシストを受け試合を更にコントロールし易くなれば、

それはサッカーにとって、とても大きな発展と言えるかもしれません。

 

次いでご紹介をするのは「4Kテレビ」です。

FIFA Partner でもある SONYは、オフィシャルブロードキャストパートナーである「HBS 」と提携して、

SONYが持つ4K放送業務用機材を使用して決勝トーナメント一回戦・準々決勝・決勝を撮影し、4K映像制作システムの構築など各種技術支援をおこないます。

4Kではその名の如く、フルHDの従来規格と比べ解像度は4倍になるといい、不可能とされていた細かい筋肉の動きまで撮影が可能になるそうです。

テレビやDVDレコーダーといった家電はワールドカップやオリンピックなどのメガスポーツイベントとともに進化を重ねて来ましたが、

今回のワールドカップでもその進化は留まる事がなく、多くの視聴者に更なる感動体験を届けてくれそうです。

 

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ハイテク化が進むのはスタジアムの中だけではありません。

前回のワールドカップから今までの4年間の間で私たちの身の回りでおきた一番の変化とも言える事が、

スマートフォンの普及とそれに伴うソーシャルメディアの隆盛です。

2012年のロンドンオリンピックは「ソーシャル五輪」等と呼ばれ、五輪のあり方の一つの転換点となりましたが、

その波が今度はワールドカップにもやってくるのです。

 

たとえばライブスコアアプリの「One Football」

従来からリリースされていたこのアプリではブラジルW杯に特化したアプリとして「One Football Brasil」という新しいアプリをリリースしました。

 

試合日程や各チームの最新ニュースが見られる事は当たり前として、

 

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面白いのは対戦カードごとに世界中のファンのコメントが見れたり、

 

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勝敗予想を確認することも出来ます。

(半分以上がコートジボワール勝利を予想している…ムムム)

 

 

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このアプリ以外にも「LEGENDS STADIUM」というFIFAの公式動画配信アプリでは、

3種類の長さのハイライトが閲覧出来るほか、

360°全てのアングルからの選手の動きをチェック出来るといい、

このアプリを片手に試合を見る事がとても楽しみになります。

 

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このように、まもなく開宴するビッグイベントの裏側では、

様々な企業の様々な新技術が、我々の観戦ライフを楽しませてくれようとしています。

 

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これはもう少し先の話になりそうですが、

Facebookに買収されたことでも話題になったVRヘッドマウントディスプレー『Oculus』

例えば次回のオリンピックやワールドカップでは、

この没入型ディスプレイを装着することで、自分の部屋の中にいるにも関わらず、

あたかも自分もスタジアムに行って試合を観戦するという体験が出来るようになるかもしれません。

 

ITによって物理的な距離を感じる事が少なくなってきた今日このごろ。

テクノロジーの進化による恩恵をスポーツ界はどのように受け、

テクノロジーと共にスポーツはどのように発展していくのでしょうか。

 

これから暫くは、

「ニューテクノロジーを用いてすべての人が楽しくスポーツと触れ合える時代」

が来ようとしています。

ウェアラブル端末の普及による「するスポーツ」の活性に、前述した没入型ディスプレイの発展に伴う「見るスポーツ」の更なるエンタメ性アップ。

「過去最高にハイテクなW杯」を通して、そんな楽しげな未来を想像してみるのも一興かもしれません。

 

 

 


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山内 一樹
「ミレニアル世代の遊びの選択肢にスポーツを加える」ことを目指し、アクティビティとしてのスポーツの可能性を追求している。Jリーグ・Bリーグ・侍ジャパンといったコンテンツホルダーらとともに、主にSNSの活用を中心としたデジタルマーケティング施策の推進に従事するほか、渋谷区を起点に活動するサッカークラブ TOKYO CITY F.C. を立ち上げ、渋谷から新たなフットボール体験を産み出すための取り組みに挑戦中