勝ちに不思議の勝ちなし。狙い通りの優勝を成し遂げたドイツの強さの秘密とは…?


 

サッカー王国で繰り広げられた4年に1度の熱戦が幕を閉じました。

地球の真裏でのワールドカップということで、大会が始まるまではストイックすぎる観戦計画にヒヤヒヤしていましたが、どんなに眠たくても結局何よりも優先して見てしまうくらい、毎度のことながら夢中にさせてくれました。

僕はアルゼンチンを優勝候補最右翼と予想していたので決勝で敗れた事に、少なからず落胆をしているのですが、

それでも2014年のドイツはアッパレな強さでした。

 

ドイツのグループリーグからの戦いぶりを改めて振り返ると、

 

◇グループリーグ

vs ポルトガル  4-0

vs ガーナ    2-2

vs アメリカ   1-0

◇ラウンド16

vs フランス   1-0

◇クォーターファイナル

vs アルジェリア 2-1(延長)

◇セミファイナル

vs ブラジル   7-1

◇ファイナル

vs アルゼンチン 1-0(延長)

 

と、全7試合を6勝1分と無類の強さで戦い抜きました。

 

平成生まれの僕は、恥ずかしい話ですが正直強かった時代のドイツのことを知らないので、

「フットボールは単純だ。22人がボールを奪い合い 最後はドイツが勝つ」

という元名古屋グランパスFWの言葉もピンときたことが無かったのですが、

それでも今回のドイツの戦いぶりを見る限り、明らかにチームとしての完成度が他国に比べ圧倒的に高く、

心の底から「強い!!」と思うようなチームと出会えたと思います。

 

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

という言葉もありますが、今回のドイツを見ると、

「勝ちに不思議の勝ちなし」とさえ思う程の充実ぶりでした。

 

そこで、、

今回はなぜドイツがこれほどまでに質の高いフットボールを披露出来たのか、

このブログらしく“試合時の戦術以外”の部分を探ってみたいと思います。

 

1:キャンプ地「Campo Bahia」を建設!

 

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かねてより広大な領土を有するブラジルでのワールドカップにおいて、

サッカー以前にとなるとされていたのが「気候」「移動距離」でしたが、

ドイツはまずこの課題に対して明確かつ効果的な解決策を見出しました。

 

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ドイツはグループリーグにおける総移動距離が約1600キロと、もともと短く、

サルバドール(vsポルトガル)→フォルタレーザ(vsガーナ)→レシフェ(vsアメリカ)と海岸地帯ばかりでした。

 

そこで、比較的気候の似ている北東部の沿岸地域であるポルトセグロの海岸地帯に

Campo Bahia」と名付けたベースキャンプ施設をメインスポンサーであるメルセデスベンツ社が独自に建設し、

ドイツ代表のキャンプ地として利用をすることとなったのです…!!!!!

 

 

日本代表の不本意な敗退の裏にはコンディショングに失敗したとの声もありますが、

ドイツは独自の施設を新規で建設してしまうほどに、

抜かりない周到な準備をしていたことが伺えます。

 

 

2:スポーツビッグデータの徹底活用!

 

2004年から約10年がかりでチームの再強化を目指して来たといわれているドイツ。

かねてからのスタイルから変貌を遂げ、

テクニカルかつスピーディーなプレーで世界最先端にたどり着いたのですが、

その裏ではスポーツビッグデータと言える、様々なプレーデータの収集と分析が進んでいました。

 

ドイツを代表するIT企業「SAP」では『Match Insights』というサッカー分析システムを開発し、

ドイツ代表チームの強化にビッグデータ解析という側面から貢献しました。

 

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このシステムでは、

フィールド上の全選手とボールの動きを高精細カメラでトラッキングすることで、

各選手の走行距離などの単純なデータのみでなく、選手同士の位置や距離、パス成功率などの

ビッグデータに基づく最適なパスの経路を見つけることが出来るようになるそうです。

 

また、オフィシャルサプライヤーであるアディダス社「miCoach」も世界制覇の一助を担いました。

 

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「miCoach」では、

選手のスピード・心拍数・距離といったパフォーマンスに直結する数値をリアルタイムで計測でき、

タブレット上にライブで共有されてくることにより、選手の疲労度などを科学的に判断することが出来るようになります。

これらのシステムはほぼ全てのトレーニングで使用されているといい、

スタッフ陣の意思決定に大きな影響を与えたといっても過言ではないのでしょう。

 

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開催国ブラジルを圧倒し、世界最強となったドイツ代表の超高速パスサッカーの裏には、

このような最新のテクノロジーを用いた叡智が結集し、

ブレずにユース年代から地道に強化に取り組んだ努力の賜物だということが分かります。

 

 

3:国内リーグの活況

 

そして、何より忘れてはならないのがドイツの国内リーグ「ブンデスリーガ」の活況でしょう。

 

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ご存知の方も多いとは思いますが、

今回の決勝戦にスタメン出場した選手のうち半分以上を占める6名の選手がドイツ王者で昨年の欧州王者でもあるバイエルンミュンヘンに所属をしています。また、それ以外の選手でも全23名のうち16名の選手が国内リーグ所属の選手でした。

 

一時期の低迷が嘘のように盛り上がりを見せるブンデスリーガですが、

2013年のUEFAチャンピオンズリーグFINALでは、

国内の二強であるドルトムントとバイエルンミュンヘンが決勝戦で顔を合わせたりもしました。

 

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また、平均入場者数という側面から見ても、

2013-2014シーズンの前半戦は、1試合平均で42,125人の観客動員を誇っています。

この数字は、

約35,000人の平均観客動員数を持つプレミアリーグや

約25,000人程度のセリエA・リーガエスパニョーラなどを大きく突き放し、

世界のサッカーリーグで最多ともいわれています。

(ちなみにJ1リーグの平均観客動員数は15,000人程度)

 

スポーツビジネスの基盤は入場料収入から成り立っているといっても過言ではなく、

大勢のファンが動員されていることにより広告価値・放映価値が上がるため、

そのほかの付随する収入源にもポジティブな反応が出てくるというわけです。

 

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国内リーグが盛り上がり、強豪チームが生まれ、多くの代表選手が同じクラブで同じ時間を過ごすことが出来れば、

当然一緒に練習する時間も増えることから、代表チームにとっても大きなアドバンテージを得ることとなります。

 

2010年に優勝したスペイン代表チームも、

ベースとなったのは当時最強だったFCバルセロナ。

バルセロナのポゼッションサッカーをベースに代表チームも組織化され、他を寄せ付けぬ強さで無敵艦隊に初の栄冠をもたらしました。

 

 

 

今回ご紹介した3つの要素、

①キャンプ地の建設

②ビッグデータの活用

③国内リーグの活況

が、それぞれどの程度優勝に貢献したかを測ることは出来ません。

 

ただ、全てに共通していることは、

世界一になるためのロードマップを明確に描き、

長い時間をかけて徹底して取り組んで来たということです。

 

我らが日本代表はワールドカップに出場出来るようになってから、

早いもので16年の時が経過しました。

ここまでの日本サッカーの進歩は誰の目に見ても明らかで、サッカーが日本の文化となりつつあることを感じます。

 

しかし、同時にワールドカップで優勝するための道のりが果てしなく遠いと感じるのも事実です。

歴史と伝統のある世界のサッカー大国でさえ、

ここまでやらないと優勝出来ないのがワールドカップの難しさなのかもしれません。

それが面白さでもあると言い換えることも出来そうですが、

選手達が本気で口にした「日本代表のワールドカップ優勝」を本気で実現していくためには、

立ち止まっている時間は無いのでしょう。

 


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山内 一樹
「ミレニアル世代の遊びの選択肢にスポーツを加える」ことを目指し、アクティビティとしてのスポーツの可能性を追求している。Jリーグ・Bリーグ・侍ジャパンといったコンテンツホルダーらとともに、主にSNSの活用を中心としたデジタルマーケティング施策の推進に従事するほか、渋谷区を起点に活動するサッカークラブ TOKYO CITY F.C. を立ち上げ、渋谷から新たなフットボール体験を産み出すための取り組みに挑戦中