ルイス・ハミルトンとファンを繋ぐSNS時代の理想的な関係〜We Win And Lose Together〜


 

こんにちは。山内一樹( @kazuky111 )です。

FIFA女子ワールドカップにウインブルドンに、、相変わらずのスポーツ漬けな毎日を過ごしています。

時期的になでしこジャパン関連の記事を書こうかとも思いましたが、それは優勝まで取っておこうと勝手に出し惜しみをして、

今回はグローバルで話題となっていたニュースをピックアップします。

 

BT Sport Industry Awards 2015

 

先日(といっても4月頃でしたが)、世界中の様々なスポーツビジネスに関する取り組みを表彰する「BT Sport Industry Awards 2015」の発表がありました。

今年のアワードには、サッカーやF1、セーリング、自転車競技など、実に20競技ものスポーツからエントリーがあったそうで、

世界中のスポーツエージェンシー、ブランド、連盟やチームが表彰の対象となりました。

表彰カテゴリーは下記の18カテゴリーで、これらのカテゴリー毎に最優秀賞が選ばれました。

・「Best Live Experience」

・「Governing body of the year」

・「Participation event of the year」

・「Best sponsorship of an event or competition」

・「Best use of PR」

・「Best sponsorship of a team or individual」

・「Best integrated marketing campaign」

・「Agency of the year」

・「Community program of the year」

・「Brand of the year」

・「Best international marketing campaign」

・「Best use of social media

・「Cutting edge sports award」

・「Best management of a sportsperson」

・「Digital platform of the year」

・「Outstanding contribution to sports」

・「The BARCLAYS lifetime achievement award」

・「The leadership in sports award」

 

様々な興味深い取り組みが表彰されていたのですが、

全部を紹介したとして喜ぶスポーツビジネスオタクは日本に2,3人しかいない気がするので(笑)、

今回は筆者的に最も興味深いカテゴリー「Best use of social media」にて最優秀賞を獲得した事例をご紹介します。

(※その他の事例はこちらからご覧ください →「BT Sport Industry Awards 2015」)

 

 

「#TeamLHmovie」

 

 

Best use of social media」のカテゴリーにおいて最優秀賞を獲得したのは、

世界最高峰のF1ドライバーであるルイス・ハミルトン選手に関連するキャンペーンである「#TeamLHmovie」でした。

手掛けたのは「The Rumpus Room」。

 

 

lhmovie

 

#TeamLHmovie」キャンペーンは、昨年開催された『F1アブダビGP』に向けて実施されました。

 

ハミルトンを応援するファンが、

「ハミルトンへの応援メッセージ」や「レースに関するコメント」を、

ファン自身のスマホにて自撮り動画を撮影して、それをアップロードすることにより、

最終的にハミルトンの公式アカウントから、『ファンにより投稿された動画を繋ぎ合わせたドキュメンタリー風ムービー』がアップされる、というものです。

 

動画は全部で4部構成となり、

「レース3日前」「レース2日前」「レース1日前」とカウントダウンされていき、

4本目の動画はレース当日もので、ハラハラドキドキしながらTV観戦をするファンの姿がそこに映し出されていました。

 

<<#TeamLHmovie Part 1 – Thursday. 3 days to go.>>

<<#TeamLHmovie Part 2 – Friday. 2 days to go.>>

<<#TeamLHmovie Part 3 – Saturday. 1 day to go.>>

<<#TeamLHmovie Part 4 – Sunday. Race Day.>>

 

このアブダビGPでは見事にハミルトンが優勝したということもあり、

キャンペーンも大盛り上がりだったようですが、

4本目の動画で、涙ながらに「俺らは勝ったんだ!」と喜びを噛み締めるファンの姿がとても印象的でした。

 

(動画の中には日本で撮影されたメッセージもありました)

lhmfj

 

このキャンペーンでは、モバイルWEBアプリ経由で世界中から動画が集められ

4日間という短い期間内に50カ国の30,000人ものファンが参加をしたそうです。

動画を集めるために、Twitter・Facebook・YouTube・Youkuなどを12のソーシャルメディアを活用し、

完成した映像は、Twitter・Facebook・ G+・ Weibo・Instagramなどでも配信されていました。

 

IFB

 

 

このようにソーシャルメディアを用いて、

ファンとインタラクティブな関係を築き、

ファンを巻き込みながら、一緒に戦おうと呼びかけ、それに応じる姿は、

『ソーシャル時代における選手とファンの理想的な関係』を示した、と言うことが出来そうです。

 

ハミルトンはレース後に、こんな言葉を残していました。

“For my fans, I always say we win, and we lose together. We’ve asked for a series of clips from fans this week, and when I saw it, something happened in my heart”.

 

lhcom

 

現在もハミルトンのサイトに訪れると、

「WE WIN AND LOSE TOGETHER」というトップメッセージが表示されますが、

旧来より望まれる選手とファンとの関係が、

ソーシャルメディアの利用によって、より鮮明に・強固になってきた印象を受けます。

 

投稿型キャンペーンのハードルがなかなか高いのは事実ですが、

そこに明確なストーリーが有り、一緒に作り上げていくというメッセージがあれば、

ファンの心を揺るがし、今まで以上に「共に」歩んでくれるようになるのかもしれませんね。

 

 

ということで今回は、「BT Sport Industry Awards 2015」の「Best use of social media」カテゴリーにて、

最優秀賞を獲得したルイス・ハミルトン選手の「#TeamLHmovie」キャンペーン事例をもとに、

SNS時代のファンと選手の理想的な関係を考えてみました。

 

まだまだ筆者も「BT Sport Industry Awards 2015」のすべての分野を見切れていないので、

また興味深いトピックがあれば随時更新していきたいと思います。

 


The following two tabs change content below.
山内 一樹
「ミレニアル世代の遊びの選択肢にスポーツを加える」ことを目指し、アクティビティとしてのスポーツの可能性を追求している。Jリーグ・Bリーグ・侍ジャパンといったコンテンツホルダーらとともに、主にSNSの活用を中心としたデジタルマーケティング施策の推進に従事するほか、渋谷区を起点に活動するサッカークラブ TOKYO CITY F.C. を立ち上げ、渋谷から新たなフットボール体験を産み出すための取り組みに挑戦中