欧州CL出場クラブのHPから読み解くサッカークラブHPのトレンド2015-2016版


 

昨年に引き続き『Champions League of Websites』の2015-2016シーズン版が発表されました。

(昨年の記事はこちらから)

 

CLR

 

こちらのランキングは、当該年度の欧州CL出場クラブのクラブHPを様々な要素から採点し、

その合計スコアをもとに、「欧州CL出場クラブのHP充実度ランキング」として発表されたものです。

昨年度はドルトムントが1位になっていましたが、

今年はCLに出場していないため採点対象から外れ、

代わりに昨年度3位だったバルセロナが昨年度も2位だったアーセナルを抜き、

2012-2013シーズン以来の首位に立ちました。

 

改めてこのランキングの要素を分解していくと、

評価対象となるのは下記の13項目からなり、

括弧内の得点配分に基づき各数値のスコアが出され、

その合計数値を競い合うという形式です。

 

・Structure and Navigation (15%)

・Objective of the website (9%)

・User Orientation (9%)

・Language and Writing (9%)

・Look & Feel (8%)

・Ticketing (8%)

・Lay-Out (8%)

・Responsive Design (8%)

・Content in Social Networks (8%)

・URL Friendly (5%)

・Logo & Slogan (5%)

・Memory Overload (4%)

・Multimedia (4%)

 

評価項目を細かく見ていくと気付きますが、

『いかにユーザーにとって使いやす構造になっているか』

という観点が高評価を得られるか否かの判断基準となっています。

 

まずは1位の評価を得たバルセロナ公式サイトから見ていきましょう。

 

  

 

これは他のクラブにも言えることですが、

とにかく『コンテンツ化』されており、特に目的が無くサイトを訪れても楽しめるような作りになっています。

それでいてメニュー項目は目的別にハッキリ整理されているので、明確な意図をもってサイトを訪れたユーザーにとっても欲している情報が探しやすく優しい作りになっています。

 

 

まぁ何より特筆すべきは、そのコンテンツでしょう。

WEBサイトはもとより各SNSでも独自コンテンツを提供しており、

ファンに飽きさせない工夫が随所に感じ取れます。

 

2位のアーセナル・3位のユベントスのトップページとメニュー項目は次の通りです。

 

  

 

   

 

ともにシンプルな構造ながらファーストビューにはコンテンツのトップ画が表示されており、

『メディア的運用』がなされているのが見て取れます。

 

トップページにただ単に次の試合の告知バナーを貼り付けておいたり、

あるいは他のニュースメディアやSNSでも知れるような公式リリースのリンクのみがあるようなサイトに比べて、

どちらがファンにとって楽しい運用かは一目瞭然でしょう。

 

その他のクラブでも、例えばバレンシアなどはフッターの部分が常時表示されており、

再生ボタンを押すとラジオが流れてくるという仕掛けが施されています。

 

 

ちなみにページ遷移するとラジオはいちいちリスタートされてしまいましたが…笑

 

こちらはレアルマドリーのサイトですが、

レアルでは最新ニュースの多くが「記事」「フォトギャラリー」「ムービー」の3種類の方法で閲覧できるようになっていました。

 

  

 

れはいつかまた機会を見つけて書こうと思いますが、

ここで見られる動画のクオリティって全然高くないんですよね。

字幕も無ければナレーションも無い動画が殆どですし。

ただ、それでもスマホで隙間時間に数分見るだけなら十分な感じもします。

海外クラブのスナップチャットの使い方を見ていても感じるのですが、

必ずしもすべての動画コンテンツに従来のテレビ的なクオリティが求められる時代は終焉しているのかもしれません。

 

 

『Champions League of Websites』によると、

今年度の特徴として、

全世界からのモバイルデバイスによるアクセスが更に進んでいた結果、

・よりシンプルにコンテンツを閲覧出来る構造

・チケット購入プラットフォームとしての機能

が優れているクラブの評価が高まったとのことでした。

 

逆に、

モバイルデバイスに最適化されていなかったり、

モバイルデバイスからチケットを購入するにはやや複雑な設計だと評価が落ちているようです。

 

今後クラブのHPに求められる要素として、

・空き時間の度にアクセスしたくなるようなメディア的運用

・様々なデバイスに対応させるためのレスポンシブルデザイン

・シンプルかつリッチなチケット購入体験

といった点となるのでしょうか。

 

上記は昨年度のランキングをもとに、当ブログに記載した一文ですが、

まさに今シーズンはより上記の一節がシビアに求められるようなランキングになったと感じます。

 

様々なSNSが誕生し、

動画全盛時代になったいま、

どのコンテンツでバイラルをつくり、

どのコンテンツでマネタイズしていくかという、

コンテンツの流通最適化は非常に重要なポイントとなってきていますが、

やはり基盤となるWEBサイトの設計はいつの時代も中心となります。

 

今回のランキングはあくまでWEBサイトのみによるものなので、

アプリ展開やSNSの活用なども含めたデジタル領域全般のランキング化をすると、

また違った面々になってくるとも思いますが、

これから新たにサイトを設計しようとされているクラブの方、

あるいはクラブのHPでのコンテンツ案にお悩みの方は、

ランキング上位クラブの取り組みを参考にしてみてはいかがでしょうか??

 

 


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山内 一樹

山内 一樹

Sports UX Designer
⁂スポーツ×ミレニアルズ ⁂ Jリーグを中心にBリーグや侍ジャパンのミレニアルズマーケティング(特にSNS戦略・デジタル戦略)のお手伝いが主なお仕事。 ご相談などはお気軽に各SNSからどうぞ!