増加するサッカー動画コンテンツ。波を掴むキーファクターとなるのはゲームとライブ?


 

SNSにおけるサッカー関連動画が益々の盛り上がりを見せている。

Facebookでのサッカー関連動画(コンテンツ)総再生回数は、前年比119%の伸びを見せ、YouTubeにおいては136%伸びた。

 

16-17シーズンでFacebookにおいて最も再生されたサッカー関連動画はこの動画で、なんと1.9億回の再生がされた。

※プラットフォームの違いがあるため単純比較は危険だが、ピコ太郎のPPAP動画は現時点で1.2億回の再生である。

 

fb1

https://www.facebook.com/Marrasquino.ro/videos/196906654064527/

 

動画コンサルティング会社「Tubular Labs」の調べでは、

これらサッカーコンテンツの視聴者のうち94%が男性で、ミレニアル世代の視聴者が75%を占めているという。

 

では、「サッカー関連コンテンツ」の中で具体的にどのような動画が多く再生されているのかを見ていこう。

 

tb1

 

このグラフはYouTubeにおいて、どのようなカテゴリーのサッカー関連コンテンツが再生されているかを示したものだ。

見て分かるように、

「ハイライト/ベストプレー」「クラブ関連動画」「選手関連動画」といったカテゴリーを抑えて、総再生回数の約40%を稼いでいるのが「ゲーム関連動画」だ。

 

TwitchOPENRECなどの「ゲーム実況/プレイ動画配信サービス」が勃興しているが、

YouTubeというプラットフォームにおいてもそれは同じで、サッカー関連動画という枠組みにおいてもサッカーゲームに関する動画が数多く視聴されている。

 

ゲーム動画といっても単純に自分がゲームをプレイしているシーンをただひたすら配信するだけでなく、

ゲーム内でのスキル動画(攻略動画)を配信したり、手法は様々だ。

ゲームの中においてもメッシ・ロナウドそれにネイマールが人気、という点においては現実世界とそう変わりはない。

 

他にもゲームでのトリックを現実世界で再現するいわゆる「やってみた動画」も人気コンテンツだ。

特にEA社のFIFA17は人気ゲームで、このような動画も含めて1年間で関連動画は8億回再生された。

 

 

 

ゲーム関連動画の他にもトレンドとしては、

やはりライブ配信が今後の鍵になりそうなことは間違いない。

 

YouTubeでは前年の2.5倍、Facebookでは前年の6倍ものサッカー関連ライブ動画が配信されており、

Facebookにおけるエンゲージメントは非ライブ動画のおよそ2倍という。

 

レアルマドリーが今シーズンのリーガ王者となった試合後のライブ配信動画は、

700万再生・48万いいね・10万コメント・13万シェアを記録した。

 

優勝が決定した試合の終了直後に、カメラがピッチインし、選手の生の声が聞けるというのはファンにとっては堪らないコンテンツであり、

クリアしないといけない壁(中継/配信との権利の調整・インフラの対応etc)を無理やり超えてでも実施すべきコンテンツであるのだろう。

 

 

 

ゲーム配信にしろ、ライブ配信にしろ、

これはサッカー界・スポーツ界におけるトレンドというよりも、

IT業界・コンテンツ業界全般のトレンドといえる。

 

「最終的には、我々はフットボールクラブにすぎない。我々の活動はフットボールのために捧げられている。しかし現実には、我々はコンテンツ企業のような活動をしている」

「我々にとって大きな課題は、コンテンツ制作企業になるということだ」。

 

とは、レアル・マドリードのデジタルグローバル責任者、ラファエル・デ・ロス・サントス氏の言葉だ。(出展:http://digiday.jp/brands/reality-content-company-football-clubs-embrace-role-digital-publisher/)

 

2018年ロシアワールドカップに向け、サッカー関連コンテンツは今後も増加することが予測される。

だが、これから増えるコンテンツはサッカーに限らず、

音楽も映画もアニメも、ありとあらゆるエンタメコンテンツが各プラットフォームに乗っかり、可処分所得の奪い合いが激化している。

 

そんな中で、より視聴者に見てもらうためには、

・サッカーをサッカーという文脈だけで語り切らない

・プラットフォームの特性にあったコンテンツ(TwitterとFacebookとYouTubeでは再生されるコンテンツが大きく違う)

・ライブ配信

といったあたりがポイントになってくるのだろう。

 

コンテンツの消費スタイルに大きな変化が訪れている今、

この波に乗っかることで現実世界でのサッカーの結果と全く異なる、

デジタル上のビッグクラブが出てきても全く不思議ではない。

 

 

*今回の記事はこちらのレポートを参考に執筆しています。

http://info.tubularlabs.com/footballinsights


The following two tabs change content below.
山内 一樹
「ミレニアル世代の遊びの選択肢にスポーツを加える」ことを目指し、アクティビティとしてのスポーツの可能性を追求している。Jリーグ・Bリーグ・侍ジャパンといったコンテンツホルダーらとともに、主にSNSの活用を中心としたデジタルマーケティング施策の推進に従事するほか、渋谷区を起点に活動するサッカークラブ TOKYO CITY F.C. を立ち上げ、渋谷から新たなフットボール体験を産み出すための取り組みに挑戦中